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NISA・つみたてNISAのメリット・デメリット!新制度の概要についても解説

2023.11.20 maeda maeda

近年、自分で資産を運用しなければ老後のお金が底をつき、苦労すると言われています。

そんな中注目されているのがNISAという制度です。

NISAとはどのような制度で、どのようなメリット・デメリットがあるのかについて解説します。

NISA・つみたてNISAとは

NISAは国が制定した「少額投資非課税制度」です。

日本人は今でも貯金が好きな民族で、特に一般家庭は所有している資産のほとんどを貯蓄に回していますが、ヨーロッパやアメリカなど海外では資産の半分近くを投資に回しているという家庭がほとんどです。

NISAは「貯蓄から投資」の流れを作るために制定された制度で2018年からスタートしました。

20歳以上の日本に在住している人であれば、NISAの口座を開設する金融機関の審査に合格することで誰でもはじめることができます。

2023年時点、NISAは大きく分けるとNISAとつみたてNISAの2種類がありますが(違いについては後述します)、近年は特につみたてNISAを始める人が急増していて、2021年末には約339万口座だったのが2022年9月末には約466万口座と、9か月間で36パーセント以上も増加しました。

これは急激な物価上昇や、将来的に年金だけでは生活できないと危機感を持った人たちが自分たちでも資産運用をしようと動いた結果だと言われています。

NISA・つみたてNISAの仕組みや違い

NISAとつみたてNISAは細かい部分を見ていくと色々と違いがあります。

NISAとつみたてNISAの特徴を表にまとめました。

NISA 積み立てNISA
金融機関の変更 可能 可能
運用方法 通常の売買・積立投資 積立投資
対象商品 上場株式・投資信託
・ETF(上場投資信託)
・ETN(上場投資証券)
・REIT(不動産投資信託)
国が定めた基準を満たす
長期運用向けの投資信託
非課税期間 投資した年から最長5年間 投資した年から最長20年間
非課税投資枠 年間120万円 年間40万円
払い出し期限 いつでも売却、出金が可能 いつでも売却、出金が可能

表を見比べると、NISAとつみたてNISAではさまざまな違いがあることが分かるかと思いますが、もっとも大きく違うのは「非課税投資枠」と「非課税期間」です。

NISAは非課税投資枠年間120万円で非課税期間は投資を始めた年から5年間、つみたてNISAの非課税枠は年40万円で、非課税期間は投資を始めた年から20年間となっています。

非課税投資枠限界まで投資するなら月々いくら積み立てできるのかを比較すると、NISAの場合は月10万円が限度、つみたてNISAは月3万3,300円が限度となります。

非課税限度額いっぱいで積み立てを継続させると、NISAは5年間で600万円、つみたてNISAは20年間で800万円積み立て可能です。

そのほか細かいところを見ていくと、NISAは投資信託だけではなく自分で銘柄を売り買いすることが可能ですが、つみたてNISAでは投資信託しか扱っておらず、販売されている商品も国の基準を満たすものに限定されています。

これらの違いから、NISAは短期的に資産を増やし、自分でも取引をおこないたい人向けとなっていて、つみたてNISAは将来を見据えて長期的にコツコツと資産運用することを考えている人に適した運用方法だといえます。

ちなみに現行ではNISAとつみたてNISAは併用できないので、今から始めようと考えている人は両者の特徴を踏まえて、どちらで運用するか決めるようにしましょう。

新NISAの制度概要

ここまでNISAとつみたてNISAについて紹介しましたが、実は2024年からNISAの制度自体がこれまでとは大きく変わります。

一般的には「新NISA」と呼ばれていて、2023年10月時点でまだNISAを初めていないという人は新NISAに移行してからNISAをスタートさせた方が良いかもしれません。

それくらいこれまでのNISA、つみたてNISAとは制度が大きく変わります。

変更点は以下の通りです。

  • 現つみたてNISAと現NISAとの併用が可能になる
  • 年間非課税積立額がアップする
  • 非課税保有期間が無制限になる

まず、新NISAでは、つみたて投資枠(現つみたてNISA)と成長投資枠(現NISA)との併用が可能です。

新NISAでは両方同時に利用できるので、単純に年間投資額も非課税で積み立てできる金額が増加することになります。

年間非課税積立額も大幅に上昇します。

つみたて投資枠(現つみたてNISA)の年間非課税積立額は年40万円から年120万円に、成長投資枠(現NISA)の年間非課税積立額は年120万円から240万円になり、合算すると年間非課税積立額は360万円にもなります。

そして新NISAになって最も注目すべき変更が、非課税保有期間が無制限になるという点です。

これまではNISAが5年間、つみたてNISAが20年間という有効期限が設けられていました。

したがって、期間を最大限に利用するためにはそれまでに非課税枠限界まで積み立てをしなければならず、中には生活資金を削ってまで積み立てをするような人も出てくるほどでした。

しかし新NISAになって非課税保有期間が無期限になった事で、生活資金を削ってまで無理に積み立てをする必要は一切なくなります。

そして非課税保有限度額そのものも大幅に増大しました。

現行NISAの非課税保有限度額は600万円、つみたてNISAの非課税保有限度額は800万円ですが、新NISAはつみたて投資枠と成長投資枠合わせての限度額が1,800万円に増額されています。

NISA・つみたてNISAのデメリット

資産運用の手段を選ぶ際は、メリットだけではなくデメリットも考慮しなければなりません。

メリットで例に挙げた銀行の定期預金と株式投資のデメリットをそれぞれ紹介すると、定期預金は残念ながら2023年時点では大金を預けても増える金額はほかの投資手段と比べると非常に少ないというデメリットがありますし、株式投資は株価が一気に下落して元本割れ、更にはほぼ無価値になってしまう可能性があるというデメリットがあります。

NISA・つみたてNISAにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。

元本保証がない

NISA・つみたてNISAは株式投資の一種です。

企業にお金を投資し、運用することで利益を得ています。

したがって先ほど紹介した株式投資と同じく元本割れしてしまうというデメリットがあります。

運用する際は常に元本割れすることを考慮し、元本割れした際にどのように対処するかを決めておくようにしましょう。

開設できる口座は1人1口まで

NISA・つみたてNISAでは開設できる口座は1人1口だけと定められています。

例えばAという証券会社でNISAの口座を開設したとします。

しかしBという口座の商品のほうが魅力的だと感じ、BでNISAの口座を開設したいとなった場合は、一度Aの口座を解約してからBの口座を開設しなければなりません。

損益通算ができない

損益通算とは利益と損失を合わせて計算することを意味します。

例えばある証券会社での株式運用で50万円の利益が出たとしましょう。

この場合の税金は50万円×0.2なので10万円です。

しかし別の証券会社の株式運用で50万円の損失が出てしまいました。

損益通算すると利益50万円で損失50万円なので利益はゼロ円となり、税金を支払う必要がなくなります。

ところがある証券会社の株式で50万円の利益が発生し、別の証券会社のNISAで50万円の損失が出た場合、NISAでの損失分50万円は損益通算に含めることができません。

先ほどと同じく利益はゼロ円であるにも関わらず、50万円の利益分の税金を支払うことになります。

つみたてNISAでは選べる商品が限定される

つみたてNISA限定のデメリットですが、つみたてNISAで販売されている金融商品は国の選定基準に合格した投資信託のみなので、選べる商品が限定されるというデメリットがあります。

とはいえ、国の基準を満たした商品は安全性が非常に高い証拠でもあるので、このデメリットに関してはあまりマイナスとはならないでしょう。

NISA・つみたてNISAのメリット

資産運用の手段にはさまざまなものがありますが、それぞれほかの運用法にはないメリットがあります。

例えば銀行の定期預金は数ある資産運用の中でも唯一と言ってよいほど元本割れの心配がないというメリットがありますし、株式投資は大きなリターンを見込めるというメリットがあります。

ではNISA・つみたてNISAにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

少額から投資が始められる

通常の株式は100株単位からしか購入できません。

一流企業の株だと数百万円ほどのまとまったお金が必要なため、あまり資金的に余裕がない人には手が出せません。

しかしNISA・つみたてNISAは取引する金融機関によっては月々100円から積み立てできます。

流石に月々100円ずつ積み立てた程度では資産を増やす事はできませんが、無理のない範囲で少しずつでも投資ができるというのは大きなメリットと言えるでしょう。

たとえそれなりに余裕があったとしても、投資の経験が浅いうちは少しずつ投資するのが無難です。

投資にかかるコストが低い

NISA・つみたてNISAのメリットとして、投資する際にかかるコストが低いという点が挙げられます。

投資をする際にはどのような商品であっても手数料が発生します。

投資をする際に発生する手数料は、銘柄を購入する際に発生する販売手数料、投資信託を運用した際に支払う信託報酬、銘柄を売却する際に発生する信託財産留保額の3つが主となっていて、内容が同じ商品であっても販売している所が変われば手数料も変わります。

NISA・つみたてNISAで購入できる商品は全体的に手数料が低いものが厳選されているので、手数料の高さに嘆く事はほとんどないでしょう。

一定金額までの収益が非課税

NISA・つみたてNISAは投資信託によって資産運用するのが基本ですが、資産運用によって報酬を得た場合、20.315パーセントの税金が発生します。

100万円の報酬を得た場合、20万3,150円の税金が発生すると考えるとかなり手痛い出費だといえるのではないでしょうか。

しかしNISA・つみたてNISAでは非課税投資枠の範囲内であれば投資信託で収益を得ても税金が発生しません。

20パーセント以上の税金が限度額以内であれば免除されるというのは資産運用をするにあたってとても大きなメリットです。

確定申告の必要がない

NISA・つみたてNISAの非課税限度額内で資産運用をし続けていれば税金が免除されるため税金の支払いは発生しません。

基本的に資産運用によって収入を得た場合は確定申告をしなければならないのですが、確定申告は税金の支払いが発生した場合におこなうものなので、NISA・つみたてNISAを積み立て限度額内で運用していれば税金が発生しないため、確定申告をする必要もありません。

いつでも自由にお金を引き出せる

投資手段を選ぶうえで運用しているお金を自由に引き出せるかどうかは非常に重要な要素です。

資産運用のなかで一般的に有名なものの一つに定期預金がありますが、定期預金は定められた期間お金を引き出せない代わりに普通預金よりも高い金利に設定されているので、満期になればある程度お金が増えた状態で引き出すことができます。

ではNISA・つみたてNISAでお金を引き出せるタイミングがいつなのかというと、実はNISA・つみたてNISAでは特に引き出せるタイミングは指定していないので、いつでも自由なタイミングでお金を引き出すことができます。

したがって「もうNISAでお金を運用するのはやめよう」と思ったら、その場で全額引き出すことも可能です。

NISA・つみたてNISAを上手に活用するコツ

NISA・つみたてNISAは非常に優れた制度の資産運用法ではありますが、何も考えずに運用しても最大限の効果を得ることはできません。

NISA・4つみたてNISAを上手く活用するにはどのような事を心がければよいのでしょうか。

分散投資を行う

NISAに限った事ではありませんが、資産運用をおこなう場合は必ず分散投資をおこなうようにしましょう。

デメリットの項目でも解説しましたが、投資には元本割れのリスクがあります。

常に上昇し続ける会社や資産というものはなく、上昇する時もあれば大きく下降する時も想定しながら投資しなければなりません。

もしひとつの銘柄だけしか資産を持っていなかった場合、上昇している時は良いのですが、下降してしまうと損失分をフォローする手段が無くなってしまいます。

しかし複数の銘柄に分散投資しておけばAという銘柄の価値が下落してもB,Cの銘柄の価値が上昇してくれればAの下落分をカバーできます。

NISAで扱っている商品には、購入するだけで自動的に分散投資が成立するようなものもあります。

例えばeMAXIS SILIM 米国株式(S&P500)という商品は、購入する事でアメリカの主要企業500社に自動的に分散投資してくれます。

eMAXIS SILIM 米国株式(S&P500)の主な銘柄は、Apple、Microsoft、Amazon、Googleなど誰もが知っている超一流企業ばかりです。

これらの銘柄に分散投資しているわけですから、大きく下落するリスクは非常に少ないと言えるでしょう。

長期的な投資を心がける

株式取引というと、チャートを常にチェックして上昇したらその銘柄を売り、安くなったら一気に購入して利益を得るといったスタイルをイメージする人が多いかもしれませんが、NISA・つみたてNISAは頻繁に売り買いをして利益を得るような投資方法ではありません。

銀行に積み立て貯金するのと同じように、数年・数十年という時間をかけて少しずつお金を積み立てていき、それによって生まれる利息によって資産を増やしていくのがNISA・つみたてNISAの運用方法です。

したがって長期的な投資を心がけるようにしましょう。

損失が大きくなる前に損切りをする

分散投資をすれば資産の大幅な減少を防ぐ事はできますが、銘柄によっては上昇する気配が見られず、保有していても価値が下がり続けるものも出てきます。

世の中の流れや必要なものは刻一刻と変化するので、必要とされなくなった商品やサービスを提供している企業の株はいずれ価値がゼロになってしまうでしょう。

下落し続けている銘柄を保有している場合は、何処かの段階で売却する事を検討しなければなりません。

これを損切りと言います。

損切りのタイミングを見誤らなければ、投資で資産を大幅に減少させる事を未然に防ぐ事ができます。

資産を長期的に保有しておけば、それだけプラスにするチャンスも増えるので、損切りが巧みな人は資産を増やすことに成功する確率がとても高いです。

NISAの場合はロールオーバーをうまく活用する

NISAは非課税期間が5年間となっており、5年目以降は通常の資産運用と同じく一律20パーセントの税金が発生しますが、別の証券会社に移行することで再度5年間非課税で運用し続けることが可能です。

これをロールオーバーと呼んでいます。

しかしNISA・つみたてNISAは2024年に新NISAへと移行するので、2023年時点で新規にNISA・つみたてNISAを開設した場合はロールオーバーを実施できません。

NISA・つみたてNISAにおすすめの証券会社3選

NISA・つみたて1にさを販売している証券会社はとても多く、どの証券会社を選べばよいか迷ってしまうかもしれませんが、特におすすめの証券会社は「楽天証券」「マネックス証券」「松井証券」の3つです。

①楽天証券

楽天証券

口座開設数 924万口座
つみたてNISA取扱銘柄 190銘柄
投資信託 2,630銘柄
外国株式 4,024銘柄

楽天証券はNISA・つみたてNISAの924万口座という国内トップクラスの利用者数を誇っている証券会社です。

楽天証券最大のメリットは楽天ポイントを使って投資ができるという点ではないでしょうか。

固定費の支払いや買い物を楽天カードでの支払いに集約すると、かなりの楽天ポイントが貯まります。

そのポイントをNISAの積み立てに回せば自己資金を一切失うことなく資産運用することができます。

また、楽天証券では100円から積み立てが可能なので、資産にあまり余裕がない人でも始めやすいというのも大きなメリットといえるでしょう。

②マネックス証券

マネックス証券

口座開設数 222万口座
つみたてNISA取扱銘柄 167銘柄
投資信託 1,349銘柄
外国株式 6,000銘柄

マネックス証券も楽天証券と同じように100円から積み立てをスタートできるので、気軽にNISA・つみたてNISAをはじめられる証券会社のひとつです。

また、マネックス証券で販売されている外国株式の数は6,000銘柄であり、国内の証券会社のなかではトップクラスの取扱数になっています。

NISAで自分から積極的に資産運用をしたいという人にとっては魅力的な証券会社のひとつといえるでしょう。

そしてマネックスカードを使って積み立てをした際のポイント還元率が1.1パーセントとなっており、これは主要ネット証券のなかでは最大の数値です。

③松井証券

松井証券

口座開設数 146万口座
つみたてNISA取扱銘柄 186銘柄
投資信託 1,695銘柄
外国株式 有(取り扱い銘柄数不明)

松井証券は何と言っても取引手数料の面でほかの大手証券会社よりも圧倒的に有利です。

一般的な証券会社では約定ごとに手数料が発生しますが、松井証券は1日の総取引額に応じて手数料が発生するという仕組みになっていて、1日の取引額が50万円以下であればそれだけ取引しても手数料は一切かかりません。

また、カードキャッシングによる資産運用をすることで松井証券ポイントを獲得できますが、松井証券ポイントはAmazonポイントやPayPayポイントなど非常に使い勝手のよいポイントに返還可能です。

NISA・つみたてNISAはどんな人に向いている?

NISA・つみたてNISAの大まかな特徴をここまで紹介しました。

では、NISA・つみたてNISAはどのような人に向いているのでしょうか。

NISAを実践するのに向いている人の一例として3つ紹介します。

初めて投資を行う人

NISA・つみたてNISAをするのに適している人として最初に紹介するのははじめて投資をする人です。

投資と聞くと色々な知識が必要で難しそうというイメージを持つ人が多いかもしれません。

NISA・つみたてNISAも基本的な知識は必要ではありますが、その運用方法は至極簡単で、銀行の定期預金のように毎月一定の金額を積み立てていくだけです。

そして販売されている商品もローリスクで低コストなものが厳選されているので、よほどのことがない限り大損してしまうということはありません。

もちろん投資なので元本割れしてしまう可能性はゼロではありませんが、少しずつ積み立てていく投資法という事もあって、財産を一気に失うといった被害を被ることはほとんどありません。

投資に時間や手間をかけたくない人

NISA・つみたてNISAに向いている人として2つ目に紹介するのは、投資に時間や手間を賭けたくない人です。

NISA・つみたてNISA以外の投資手法として代表的なのは株式・FX・仮想通貨ですが、成功させるには常に知識をアップデートさせる必要がありますし、常に市場の動向に注目しておかなければなりません。

投資に興味があって、常に勉強することが苦じゃないという人でなければ株式やFX・仮想通貨といった投資手法で利益を出すことは難しいですし、途中で挫折してしまう人がほとんどでしょう。

しかしNISA・つみたてNISAは自分で資産運用をするのではなく、銘柄を購入すればあとは自動的に運用してくれるため、常にチャートを見る必要はありません。

まったく勉強をする必要がない投資法というわけではありませんが、株式やFXなどと比べれば覚えなければならない事は圧倒的に少ないです。

自己資金が少ない人

NISA・つみたてNISAに向いている人として3つ目に紹介するのは、自己資金が少ない人です。

自己資金が少ない人はそもそも投資などやってはいけないのでないかと思ってしまう人も居ることでしょう。

確かに生活資金に手を出すような投資はやるべきではありません。

しかしNISA・つみたてNISAは金融機関にもよりますが、毎月100円からでもはじめることができる投資法です。

もちろん100円を毎月積み立てたところで利益はほとんど出ないでしょう。

しかし、100円からでもNISAやつみたてNISAを続けることによって投資とはどのようなものかを実際に勉強することができます。

将来的に積み立て資金を十分確保できるようになった時に、その経験は間違いなく生きてくるでしょう。

NISA・つみたてNISAに関するFAQ

なかなかNISAやつみたてNISAを始めることができないという人たちの疑問を解決するために、NISAまたはつみたてNISAについて多くの人が疑問に感じている3つの質問に答えていきます。

NISA・つみたてNISAにかかる手数料は?

NISAまたはつみたてNISAをはじめる口座を開設する際の手数料は一切かかりません。

ただし資産を投資する商品ごとに運用における手数料(販売手数料・信託報酬・信託財産留保額)は発生しますが、このうち最も重要なのは信託報酬です。

信託報酬は商品によって大きく異なり、たったコンマ数パーセントの違いでも長期的に運用すると大きな金額になるので、運用手数料は商品を決める際の重要な基準となります。

信託報酬で商品を選ぶのであれば、eMAXIS SILIM 米国株式(S&P500)か、eMAXIS SILIM全世界株(オールカントリー)がおすすめです。

NISA・つみたてNISAのやめ時は?

NISAやつみたてNISAのやめ時は大きく3つあります。

1つは大きな出費が発生するライフイベントを控えている時です。

結婚、出産、教育、住宅購入、旅行、親の介護、老後など、大きな出費が見込まれるライフイベントは沢山あるので、必要と思われる金額を積み立てている分から引き出せばよいでしょう。

近年NISAを始める人が急増していますが、それは老後という誰もが必ず経験することになるライフイベントに備えてのものです。

2つ目は目標金額に達した時で、例えばマイホームを購入する資金の足しに1,000万円をNISAで積み立てて1,000万円に達したら売却するといった方法や、「NISAで利益が100万円でたら売却」といった方法が該当します。

目標金額に達した時に売却するかどうかに関係なく、目標額を設定しておいたほうがモチベーションは維持できるでしょう。

NISA・つみたてNISAは併用?

NISAとつみたてNISAは名前は似ていますがそれぞれ個別の投資制度です。

残念ながら、2023年時点でのNISA、つみたてNISAは併用ができません。

短期的に資産を増やしたい人はNISAを、長期的にコツコツ資産を増やしたい人はつみたてNISAを選ぶようにしましょう。

まとめ

NISA・つみたてNISAは「貯蓄から投資」へ国民の意識を向けさせるために国が制定した小額投資非課税制度で、非課税枠の範囲であれば通常資産運用で報酬を得た時に発生する税率20パーセントが免除されるというメリットがあります。

現在NISAはNISAとつみたてNISAの2種類に分かれていますが、2024年に新NISAへと移行し、つみたて投資枠と成長投資枠に名称が変更されます。

最大の変更点はこれまでは片方しか運用できなかったのが両方併用できるようになるという点で、この結果非課税枠が大幅に増加します。

さらに非課税保有期間も無制限になるため、生活資金を割いて最大限の積み立てをする必要が無くなりました。

NISA・つみたてNISAは長期運用を想定した運用法なので、無理をせず自分のできる範囲でコツコツと一定額積み立て続けることが成功の秘訣です。

この記事を書いた人

maeda maeda